何事にも良い面と悪い面はある。
例えば”スマートフォン依存症”という言葉がある。
いつもスマートフォンをチェックしていないと、不安になってしまう症状だ。
もし、あなたに子どもがいるなら、これからの時代は、親としてこういった現代病に対処していかなければならないだろう。
だがどうやって?
ひとつの答えは、iPhoneを創造した第一人者から学ぶことができるかもしれない。
■電子デバイスがもたらした功罪
Photo by Mitch Altman on flickr
電車やレストランで周りを見渡して欲しい。
どれだけの人がうつむきながら、スマートフォンやタブレット端末に目を奪われているだろうか?
こうした電子デバイスは、私たちの生活の物質的側面を驚異的に豊かにしたが、
一方で対人コミュニケーションや人のぬくもりといった精神的側面を荒廃させたという評価もある。
■Apple社を創設したスティーブ・ジョブズの教育方針
Photo by Ben Stanfield n flickr
iPhoneやiPadを創りだしたジョブズの家庭は意外にも、世界で最もそれらのデバイスから遠い家庭の一つかもしれない。
ジョブズは自分の子どもたちに、自らが創りだしたような最先端のデバイスに触れることを、厳しく制限した。
彼はリビングで家族と対面して共有する「会話の時間」を最も大切にしたという。
血の通ったコミュニケーションが、子どもを社交的に育てることができると信じていたのだ。
■家庭に”No Screen”の時間を設ける
ジョブズだけではない。
世界のテクノロジーの最先端を走る経営者の子どもたちへの教育方針には、決まって”No Screen“(電子デバイスから離れること)が取り入れられている。
例えば、Twitterの現CEOのDick Costolo氏の家庭では、子どもたちはリビングでしか電子デバイスに触れることができない。
■適度な制限が効果的
Photo by Brad Flickinger on flickr
もちろん時代を考えれば、スマートフォンやタブレットの使用を一切禁止にすることは、むしろ逆効果かもしれない。
子どもたちが成長した後に、その反動が来るかもしれないからだ。
例えば、平日は一切禁止の代わり、週末の2時間だけは使用可能にしたり、
ベッドルームでは一切禁止という、部分的な禁止ルールを設けることがオススメだ。
確かに、子どもたちにiPhoneやiPadを与えれば、親としては楽かもしれない。
だが、本当にそれでいいのだろうか?
最も感受性が高い時期である子ども時代は、むしろ読書で様々な価値観に触れたり、
家族との血の通った会話をすることが、重要であることは間違いない。
思い出して欲しい。
希代のイノベーターだったスティーブ・ジョブズの子ども時代には、iPhoneやiPadは無かったのだ。
Top photo by Thijs Knaap on Flickr
Source:Steve Jobs Was a Low-Tech Parent on The New York Times
TABILABOより引用